数理アート作品集

複素関数のインタラクティブ可視化

複素関数から生み出される時空間パターンを可視化し,アート作品として共有するシステムを開発しました.

こちらから利用できます。

原点からの距離と方向に応じて色を定めた複素平面上の点を,複素関数によって別の平面へ写像すると,関数の定義に応じて多様なパターンが出現します.本システムはPCやスマートフォン上のブラウザから,電卓のようなユーザインタフェースで簡単に複素関数を定義し,そこから生成される模様をインタラクティブに確認することができます.

言うまでもなく,複素関数は美しい性質を沢山持っています.その中でも最も単純かつ面白いものは,複素数同士の積は回転を意味するということでしょう.
本システムでは,定義する複素関数の変数として,時間とともにθが増加し続ける exp^(iθ) を選択することができます.この値はオイラーの公式により,exp^(iθ)=cosθ+isinθ と書くことができます.つまりこの変数を用いることで複素関数の中に時間変化する回転の要素を入れ込むことができます.

この変数を複素平面に乗じると,次のように位相が変化し,結果として模様全体が回転することになります.

また加算(減算)すると,特異点の位置が変化します.

乗算と加算を組み合わせると,位相が変化しつつ特異点の位置も変わります.

2つの異なる特異点を持つ項を乗じると,次のような結果になります.

上の結果を,絶対値の大きさに応じて明るさを周期的に変えると,次のようななんとも味わい深い時空間パターンが生まれます.

たったこれだけでも見ていて面白い結果となるのですから,式を複雑にすると予想もできない多様なパターンが生まれます.これまでに投稿された作品をムービーにしてみました.

下の図は作品のサムネール一覧です.模様の博覧会のようです.

複素関数は磁力や流体,量子などの様々な自然現象を記述する際にも使われます.このシステムによって生み出される作品を眺めているとなんとなく心地良いと感じてしまうのは,常日頃から我々が無意識のうちに感じ取っている自然の法則と,これらの作品の間で,複素関数を媒介とした共通の原理が作用しているからかもしれません.

参考図書

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